購入の1年前(退職の2年半前)
この頃から、賃貸ではなく、購入にする方向で考えるようになりました。リタイア生活を目的に最低でも10年以上住むことを考えると、購入が良いと思い始めたためです。勤務先が転勤のある会社でしたので、自宅を購入するという選択肢は、これまで全く考えたことがありませんでした。
リタイア生活は通勤がなくなるため、駅から離れていても問題はなく、田舎に住むことを想定し、家賃は7万円程度で年間100万円ぐらいと試算しました。
しかし、1,000万円ぐらいの中古マンションであれば、10年以上住むことを考えると購入の方が良いのではないかという発送です。
購入の半年前(退職の2年前)
この頃になると、会社から帰ってPCに向かうと、ほぼ毎日、住宅サイトのSUMOを見て物件のチェックをしていました。
毎日見ていると、エリアや築年数などによる相場の感覚がつかめるようになってきます。その他にも、以下のようなことも気付くようになりました。
- 同じ物件を複数の不動産会社が掲載している場合がある
- 不動産会社は売主の場合や、仲介の場合がある
- 同じ物件を複数で取扱う場合、一方は売主で、もう一方は仲介の場合がある
- 当初3社が掲載し、そのうち1社のみになっている場合がある
- さりげなく値下げされている場合がある
売主は買主を探すために、複数の不動者会社に委託します。それぞれの不動産会社で掲載写真が異なるため、一見すると別の物件のように感じますが、実は同じ物件を複数の不動者会社が取扱っています。
サイトには取扱の形態として、売主か仲介かが記載されています。売主から購入できれば仲介業者の手数料は不要となります。知らずに仲介業者から購入すると何十万円も余計なコストが発生するので確実にチェックします。もし、そのサイトに売主が無ければgoogleで検索して売主を見つけることができれば、売主から購入することができます。
また、当初3社掲載していたが、2社、1社と減っていくことがあります。これは物件が成約したことを知った不動産会社が掲載を停止していくためで、掲載停止をする会社の手続き速度の違いによるものと思います。当初1社、2社と増加した後、減少し始めたときは成約したものと推測できます。
実際に購入した物件もネット上に掲載されていましたが、成約してから1ヶ月程度は販売されている状態として情報が掲載されていました。
その他、設定価格に対して問い合わせなどのレスポンスが想定よりも少ない場合、値段を下げていくようです。掲載情報には値下げしたことを記載しているものもあれば、売れ残り感を出さないように、記載されていないものもあります。毎日見ていると記載されていなくても、気付くことができるようになります。
購入予定の場合は、毎日サイトを見て相場感を持つようにすることと、新規物件はどのようなサイクルで出現して売れていくのか、また、どの季節に多く売りに出されるかなどを把握していけば、適正な判断ができるようになると思います。
この頃から、良いと思う中古マンションに限って、管理費や修繕費積立金、駐車場代が高いことに気付きはじめ、それらが不要な中古住宅、または安い建売住宅を中心に検討する方向になっていきました。
購入時(退職の1年半前)
引き続き、毎日サイトを見ていました。この頃は、安い新築の建売住宅を中心に見ていましたが、ふと築浅で良さそうな中古物件が目に止まりました。すぐに不動者会社へ情報提供を依頼すると、事故物件なので安くなっているとのことでした。相場感が身につき、目利きが出来るようになってきたと思いましたが、事故物件は怖くてスキップしました。
その後、すぐに築浅で良さそうな中古物件を見つけました。前回の経験から事故物件の可能性も疑って確認しましたが、普通の物件で、ちょうど100万円の値下げをした時であったことも分かりました。
SUMOでは売主の不動者会社が確認できなかったので、掲載している仲介の不動産会社に電話をすると、再販会社がリフォームして販売しているので安くなっているという情報を得ることができました。その情報をもとにgoogleで調べると、売主である再販会社が判明しました。
すぐに再販会社へ電話して、物件情報を詳しく教えてもらうと、安い理由は競売物件を購入してリフォームしたが早く売りたいので300万円下げて1,400万円にしたことが分かりました。
競売物件であれば、住所が分かれば「不動産競売物件情報サイト」で競売価格を調べることができるので、すぐに住所、面積、築年数ともに同一の物件を確認し、1,290万円で売却されていることが分かりました。
再販会社は再販可能な価格で購入しているはずで、1,290万円で購入し、クロス・畳表張替え、トイレ・IHコンロ・インターホン・鍵を新しいもに換えて、当初は1,798万円で販売していたようです。ネットにも1,798万円で販売していた情報が残っていました。
それらの事前に把握した情報をもとに、再販会社の担当者との値段交渉をしました。担当者の言っていることと、事前の把握情報に相違なく、信用できる担当者でした。
ネットで中古不動産の割引を調べると、10%ぐらいまで値引きできるという情報もありましたので、強気に交渉しました。しかし、直近で大幅値引きをしていること、競売購入価格にリフォーム費用や税金を加えると、既に儲けが無いこと、売主物件のため売主も仲介業者への仲介手数料が不要になるので、手数料相当の値引きであれば可能であることを説明してくれました。
1,290万円で仕入れていることから、大幅な値引きができないことは営業トークではないだろう判断し、それでは1,400万円で良いので、登記費用と固定資産税とハウスクリーニングをして欲しいと交渉し、購入するに至りました。
購入後から今まで
購入後も、毎日ではありませんが、見慣れた不動産サイトをチェックするようにしています。今のところ、購入物件よりも良いと思うものは、まだ確認されていません。
普通は、退職の1年半も前に購入はしないと思います。しかし、不動産は食べ物や電化製品のように、いつでも欲しいものが買える商品ではなく、退職が近くなった時に都合よく物件が現れるとは限りません。そのため、3年近く前から長期間ウォッチして相場感を持つようにしながら、良いと思うものは事前に購入することが必要になると考えます。
せっかく購入した新居ですが、今は空家の状態になっています。そのため3ヶ月に1回のペースで点検に行っています。3ヶ月の間隔は長いように思えますが、行ってみると草は生えますが、家は全くかわりのない状態で待ってくれています。