ふとテレビを見ていると、総理大臣年頭記者会見についてのニュースで気になる発言を耳にしました。
記者からの「憲法のほかに内政面で最も成し遂げたい課題は何でしょうか?」という質問に対する回答として、生涯現役の社会をつくると・・・。
生涯現役の社会
内容としては以下のようなものです。
高齢者のうち8割の方が、65歳以上になっても働きたいという意欲を持っている
人生100年時代の到来は大きなチャンスである
年齢に関わりなく、意欲あれば働き続けることができる、生涯現役の社会をつくる
一定以上の所得があれば、年齢に関わりなく、ある程度の御負担をして、社会保障の支え手になってもらう
何度も聞いたことのある話ですが、年初から先行きは暗い・・・と思いました。
一方、別のニュースでは、フィンランドの首相が週休3日制の導入を検討すると報道していました。
週休3日制は労働生産性の向上につながり、家族や趣味のための時間を増やすことが出来るそうです。
労働に関する首相の方針ですが、かなり違うものだと思いました。
とりあえず働けでは・・・
そもそも高齢者の8割が65歳以上になっても働く意欲を持っているというのは怪しいところですが、仮に長く働く場合には、フィンランドのように長く働きたくなる環境も必要になるのでしょう。
今のまま働くのは嫌でも、週休3日であれば働いても良いと思う人はいるでしょうし、週休4日ならもっと多くなるようにも思えます。
一応、日本も働き方改革を進めて、働く環境の改善をしてはいるのですが。
日本の労働生産性は先進国の中では低く、無駄に長時間労働をしているようですが、とりあえず生涯現役社会になって働く人が増えれば、もっと生産性は下がるのでしょう。
労働生産性はGDP÷就労者数で計算されるので、生涯現役社会によって増加した就労者が従来の労働者と同レベルの働きをしなければ下がってしまいます。
労働生産性はGDP÷就労者数で計算されるので、生涯現役社会によって増加した就労者が従来の労働者と同レベルの働きをしなければ下がってしまいます。
将来を考えれば・・・
高齢化によって社会保障制度が破綻しそうなので、その対策に力を入れるのは賛成です。
しかし、普通にエスカレーターに乗った生き方をしていると、本当に生涯現役として働く時代が来ることを考えると悲しくもなります。
考えなくてはならないことは、生涯現役社会になることを想定して、それに備えなくてはならないことであろうと思います。
65歳ぐらいでリタイアする将来像ではなく、その後も働き続ける将来像を描くか、若しくは少数派となるがエスカレーターからドロップアウトし、アーリーリタイアを目指すか。
もし本当にチャンスであるのなら、生涯現役によって労働生産性が向上し、働く人に幸せをもたらして欲しものです。
もし本当にチャンスであるのなら、生涯現役によって労働生産性が向上し、働く人に幸せをもたらして欲しものです。