サラリーマン時代はアーリーリタイア生活とはどんなものか想像はしますが、やったことが無いので分からなかったように思います。
子供が大人になった自分を想像したり、内陸に生まれた人が海を想像したり、奴隷として生まれた人が自由を想像することに似ているのでしょうか。
しかし、アーリーリタイアを1年経験しましたので、凡そこのようなもの・・・というのが見えてきました。
アーリーリタイアを目指していたサラリーマン時代には心底知りたかったことです。
一言で表すとは・・・
サラリーマン時代に会社を一言で表す研修を受けさせられたことがあるのですが、色々なものを一言で表すことは意外と難しいものです。
その研修は、大人が何人も集まり、その一言を作るためにグループディスカッションをするもので、ああでもないこうでもないと議論をしました。
多くの会社にはキャッチコピーがあり、その一言で会社の特徴や目指すものが分かるように作られているのですが、その短い一言の中に色々なものを詰め込みつつ、分かりやすくシンプルにする必要があるので難しいのです。
例えば、日立は「Inspire the Next」、キリンは「おいしさを笑顔に」、ロッテは「お口の恋人」といった感じです。
「嫌の無い生活」とは
アーリーリタイア生活も一言で表すのは難しいのですが、「嫌の無い生活」というのが何となく落ち着きました。実際に経験するまでは、毎日が日曜日となり「バラ色の生活」や「楽しい生活」というイメージを持っていたのですが、それとは違います。
サラリーマン時代でも「バラ色」や「楽しい」瞬間がある一方で、「嫌」な時間もあり、そのいずれにの属さない「普通」の時間もあります。
それらが混在してサラリーマン生活が構成されるのですが、給料を貰って役務を提供する限りは「嫌」を感じて我慢しなくてはならない時間が出来てしまいます。
アーリーリタイア生活においては、すべての時間が「バラ色」や「楽しい」ではなく、サラリーマン時代と同じように「バラ色」や「楽しい」瞬間がありつつ、それ以外は「普通」の時間になります。
つまり、サラリーマン時代に感じるものから「嫌」を無くせばアーリーリタイア生活になるのです。
「バラ色」や「楽しい」と誤解してしまうが
もしアーリーリタイア生活を「バラ色」や「楽しい」を含む一言で表してしまうと、それは間違った伝わり方をするように思えます。アーリーリタイアを経験していないサラリーマンがアーリーリタイアをイメージすると「バラ色」や「楽しい」になるのはとてもよく分かるのですが、それは実は誤りでした。
日々の生活から「嫌」が無くなれば、「バラ色」や「楽しい」になるのではなく、意外に「普通」が幅をきかせていたのです。
アーリーリタイア生活には「バラ色」や「楽しい」も確かにあるのですが、もともとサラリーマン時代にも存在し、変化としては「嫌」が無くなるというのが正解だったのです。
そのため、アーリーリタイアを1年経験した今、一言で表すと「嫌の無い生活」となります。
アーリーリタイアを目指されている方に、上手く伝われば良いのですが。