持ち家にこだわりが無い場合
判断基準には投資利回り以外の要素が大きく影響してきます。隣の芝生が青く見えるように主観的な感覚は経済合理性とは関係なく作用してしまいます。このことは「ミニマリストの嫁に捨てられてしまうもの」にも記載しました。物事は損得だけでは整理できないものがあり、誰が見てもそんな選択はしないと思えるものでもその人にとっては最高の選択というものがあります。ブランドへのこだわりや、趣味・嗜好の世界になると思いますが、今回はそのような主観的な基準ではなく投資利回りとしての基準で考えてみます。
購入と賃貸とするかは難しい
住宅販売会社は長期的には購入の方が良いと言うが、評論家などは賃貸の方が良いと言う傾向があります。どちらも正しい部分があると思います。「長生きリスクを考慮した老後の必要資金について考える」にも記載しましたが、未来の自分が分からないため完璧に正しい判断をすることができないことが理由です。家族の事情で3年後に引越しをすることが分かれば、賃貸の選択になりますよね。
分からない答えを出すときには、主観的な判断基準が入りやすくなります。投資するときにも、ある人は国内の低位大型株が良いと言い、別の人は海外リートが良いということも同じでしょう。
主観的な要素を無くすと
以前「リタイアしたら住まいはどうするか」に記載しました考え方で、Ranpaは住宅購入をしています。投資利回りとして考えても悪くないと考えています。ソーシャルレンディングなどへの投資では利回り10%のものがあるので、借入れによる投資や、住宅を売った資金で投資する方が得という人もいます。例えば住宅を売った1,000万円の資金で投資をして10%の分配金があった場合、税金を考慮して手取額が80万円となり、それより家賃が安くなれば得をするという考え方のようです。確実に10%の収益が出れば、その考え方に間違いはありませんが、利回りに相応するリスクを考慮すれば無理があります。
単純に住宅購入も投資と考えれば、「マンションの一棟価格を簡単にイメージするには」に記載した不動産鑑定をする際の収益還元法で計算すれば、簡単に価格に見合うかイメージできます。
Ranpaの住宅では1,400万円の中古住宅ですので、月に8万円ぐらいの賃料を支払う必要があるだろうと考えれば、年間約100万円の費用削減となり利回り7.1%となります。実際には修繕費や固定資産税などのが発生するので5%程度の利回りになると思います。逆に5%以上の運用ができるのであれば、賃貸の方が良いと言えるでしょう。
居住用の住宅も利回り換算して評価すると
購入にするか賃貸にするかはRanpaも大変難しい判断でしたが、5%が確定に近い投資と考えれば購入しやすくなりました。古い住宅であれば修繕費なども発生しますが、通常であればそれほど高額になりにくいようです。そのため、利回りだけを考えると古くて安い古民家のような物件を購入すれば、利回りはもっと高くなります。
中途半端に築浅物件を購入しましたが、その辺りはまだミニマリストになりきれない、経済合理性とは関係ないものが作用している部分だと思います。