銀行が手数料ビジネスに力を入れることを逆手にとる

2018年3月29日木曜日

退職ニュース

長引く低金利の影響でメガバンクが新卒の採用を抑制するというニュースがありました。みずほFGは収益環境悪化で半減するようです。銀行は貸付した金利を収益とするより、付随業務による手数料を収益とする比率が高まりつつあります。銀行の手数料ビジネスを逆手に取った、良いサービスを探す方法を考えてみます。

銀行を取り巻く環境変化

低金利の環境では貸出し金利が低下して、銀行の収益を圧迫させます。さらに地方での人口減少が顕著になるなか、融資できる地元企業は少なくなっています。クラウドファンディングが普及していけば、ますます減少するでしょう。

ネット経由の取引が多くなり、ATMもコンビニで使えるようになったため、銀行の特徴であった支店を多く持つ窓口業務は非効率になりつつあります。銀行の手続き業務はAIに変わる代表業務で、以前「メガバンクが店舗を大幅削減するというニュースについて」にも記載をしました。

しかも、国内の銀行は地銀、第二地銀、信用金庫などを含めると数多くありますが、IT化が進んでおらず、ネット対応すらできていない金融機関が多くあります。

低金利で金利が低下するなか貸出し先も減っています。決済業務はメガバンクやネット系銀行によるネット決済に奪われ、業務自体も自動化できてしまうという状況で、地方の金融機関は将来的にも厳しい状況が続くと考えられます。

そのような状況で力を入れているのが、窓口業務の強みを生かした手数料ビジネスです。その多くは投資信託は保険の販売となっています。

銀行の窓口販売は悪いサービスではないが

銀行に行けば、色々な種類の投資信託や保険を取扱いしています。銀行が代理店として証券会社や保険会社の商品を販売しており、銀行に行けば色々な金融商品を提案してもらえるメリットがあります。

例えば従来であればA社の商品はA社にいって契約していましたが、銀行に行けばA社とB社の商品を比べて銀行窓口で契約することが可能となり、顧客の利便性が向上する面もあります。

しかし、銀行は公平な立場でA社とB社を比べていない可能性があります。銀行が投資信託や保険を販売するのは手数料を得るためであって、手数料は各商品によって異なります。

手数料率は元本の5%程度ですが、商品や証券会社、保険会社によって異なります。つまり手数料が3%の商品であれば2件販売する必要があるところ、6%の商品であれば1件で済むことになります。販売できる顧客にも限りがあるので、なるべく手数料の高い商品を販売する動機が出てきます。


誰が損するのか

マイナス金利時代で5%の手数料の原資は・・・と考えると答えが出ると思います。投資した元本から捻出することになる訳で、よく理解しないといけない契約です。

AとBとCを見せて、その中でいちばん良いのはAですという提案があっても、銀行側は手数料の少ないDを見せていない可能性が無いのでしょうか。さらにその銀行で取扱いしていないEという商品が存在する可能性もあるということです。

一般的には顧客側に有利な商品である程、銀行側に支払う手数料は少なくなります。根本にはこの矛盾のもとに運営される仕組みであることを理解する必要があります。

それではどうすれば良いのか

銀行に行けば、自社の商品以外の投資信託や保険を取扱いしているということは、銀行に行かなくても契約できるということです。

銀行で提案してくれる商品は、ネットで調べれば幾らでも契約できるところがあり、銀行で提案してくれる以上の種類を比較することができます。つまり、銀行が他社の商品を取扱った手数料ビジネスをしている限り、銀行以外でも契約できてしまうということです。

契約時に顧客が支払う投資信託の販売手数は、契約する金融機関ごとに異なります。一般的には窓口申込をする銀行は高く、ネット証券やネット銀行は低く、無料となる場合もあります。

銀行の支店数や販売する行員数の規模が大きいため、証券会社や保険会社は銀行窓口での販売を主要マーケットとして位置づけしています。そのため、メガバンクを始め、地銀やネットバンクなど色々な販売ルートで契約できるように整備しています。これを逆手にとってネット上で比較して、いちばん最適で手数料の安い契約をすれば良いでしょう。

Ranpaは20年以上も金融商品を取扱ってきましたが、ネットには銀行で教えてもらえる以上の情報が溢れていると思います。本業以外で色々な商品を取扱うということは、それぞれの商品についての知識は少ないということになるでしょうから・・・。

自己紹介

自分の写真
金融系に勤めるサラリーマンでしたが、早期割増退職金の制度を使って、45歳になった2018年10月末に会社を退職しました。 このブログは退職の1年前から記載を始め、アーリーリタイアを目指すサラリーマンの心境と、アーリーリタイア生活開始後の心境を記載するものです。 家族構成は子供なし、嫁と2人の生活です。
PVアクセスランキング にほんブログ村

このブログを検索

ブログ村ランキング

QooQ