現状(ASIS)は、あるべき姿(TOBE)とは全く違っており、取引先や関係各所から、改善要望が出てくるといった状況です。
もちろん、あるべき姿を描けていないものではなく、そこへの道のりが遠くて、費用も時間も必要となるから悩むことになります。
目先の利益と、長期的なあるべき姿の折り合いについてです。
収穫逓減の法則
例として、同じ広さの田んぼに米を植えたら、以下のような収穫になるとします。
- 100本の苗を植えれば、100kgの米が収穫できる
- 200本の苗を植えれば、200kgの米が収穫できる
- 300本の苗を植えても、250kgの米しか収穫できない
苗と米の関係では、ある時点までは比例して増加し、ある時点を過ぎれば収穫が増加しにくくなる考え方です。
投資と利益の関係も同じで、投資額に比例して利益が大きくなるのではなく、ある一定の規模を過ぎれば利回りが下がることがあります。
上を目指すためのコスト
Ranpaはアーリーリタイアを目指してきたこともあり、生活の上でも投資利回りを考えてきました。
「固定資産税と自動車税、アーリーリタイアのための工夫」に記載のとおり、値段の高くないものを多く選択してきました。
上を目指すためのコストも苗と米の関係と同じで、高いレベルを求めるほど投資利回りが下がっていきます。(最低レベルが60%の満足として)
- 50万円かければ、50%満足できる物が手に入る
- 60万円かければ、60%満足できる物が手に入る
- 100万円かけても、90%満足の物しか手に入らない
完璧な品物を作るには、材料から製造工程まで高いレベルが求められ、それほど普及していないため自動化も進んでいない。
逆にある程度満足できるものは、材料から製造まで一般レベルのものとなり、普及しているのでコスト削減ができている。
満足度とコストは比例しない
人間は満足度とコストは比例すると、考えてしまいやすくないでしょうか。
点で描かれた絵や、ドミノ倒しが素晴らしいと感じるのは、光景そのもの以外に、何千・何万もの点だけで絵とした苦労や、途中で途切れることなくドミノを配置した苦労への評価が入ります。
満足に対する感覚は曖昧なもので、投資効果として測定することが必要でしょう。
収穫逓減の法則は、満足度とそれに費やした費用との関係にもあてはまりますので、投資に対する最大の利回りを見極めて、それ以上の投資をしないようにすることも肝心です。
その分野の満足を追求するより、他の満足を増やして、満足する面積を広めようとする考え方です。
投資であれば、限りある投資元本を、1つの分野に固執して投資するのではなく、それ以上投資しても利回りが下がるのであれば、他の利回りの高い別の分野に投資するでしょう。
ミニマリストとしては
Ranpaとしては、単に物を買わないというミニマリストではなく、「腹八分目とハムスターホーイールとミニマリスト、本当の満足とは」に記載したような、本来、不要なものまで購入しないことをミニマリストと捉えています。
人間の欲望は限りが無く、「高齢でもバリバリ働く人の心境を知るため、資産家や政治家の年齢を調査」に記載したように、多くの資産を保有している人でも、さらに高い次元の収入を求めています。
Ranpaの目指すミニマリストについては以下の定義として意識をしていきます。
- 「必要なもの」と「欲しいもの」の区分けを意識しする
- 「欲しいもの」が手に入れば満足できるという錯覚をしない
- 「必要なもの」を手に入れるだけでも満足できることを忘れない
- 「必要なもの」なのに、忘れているものが無いかを意識する