サラリーマン時代、アーリーリタイアしてからの生活費がいくら必要になるのか、何度も試算して考えたものです。
必要となる生活費が分かってくれば、何歳まで働く必要があるのも分かることになり、アーリーリタイアが近いものになってきます。
先日「マインドコントロールから抜け出すとき」に、会社の環境では人を働かせるマインドコントロールのようなものがあることを記載しましたが、老後の生活費を本気で考えることは、マインドコントロールから抜け出すきっかけになると思います。
金融庁の公開した平均的な生活費と、Ranpaの考える生活費を比較してみます。
平均的な生活費とは
金融庁が家計調査をもとに纏めた高齢夫婦無職世帯の生活費は以下のようです。
食費:64,444円
住居:13,656円
光熱・水道:19,267円
医療:15,512円
交通・通信:27,576円
教育娯楽:25,077円
税金・社会保険:28,240円
その他:69,946円
合計:263,718円
平均的なものとして月に26万円というのは、実感よりも大きい額として感じてしまいます。
Ranpaの場合は月に20万円を想定しているのですが、もし子供がいれば学費や食費も必要ですし、賃貸住宅に住んでいれば住居費はもっとかかると思います。
高齢夫婦無職世帯がその程度であれば、子育て世帯で家賃か住宅ローンを支払っていれば、さらに10~15万円は使っているということになるはずですが、どうでしょうか?
リタイア後の生活費と比べて見ると
Ranpaはアーリーリタイアの開始にともない、リタイア後の生活費をトラッキングしているので比較してみます。
食費、光熱・水道、医療、交通・通信、税金・社会保険は近い金額のように感じます。
ただし、賃貸住宅であったり、管理費や駐車場のあるマンションであればこの金額では済まないはずです。地方の高齢者は戸建てに住んでいる人が多いので平均を下げているのかもしれません。
逆にギャップを感じるのは、住居、教育娯楽、その他です。
戸建てであれば固定資産税を支払うことになりますが、税金・社会保険の費目に入るので、修繕などが無ければ毎月の費用は発生していません。
これが戸建ての良いところでしょう。
よく分からない費用が、教育娯楽、その他だと思いますが、合計95,023円と10万円近くも使っていることになります。
Ranpaの場合、教育娯楽、その他に属する費用で5万円も使えば多く使ったことになります。
戸建ての持ち家で、よく分からないことにお金を使わなければ、住居費、教育娯楽、その他が少なくなって、20万円程度になると思います。
調査結果の信憑性
先日、プルデンシャルジブラルタファイナンシャル生命保険が、2,000万円問題と重ねるように「還暦の貯蓄額25%が百万円未満」という発表をしていました。
2,000万円も必要となるのに1/4は100万円も持っていないというものですが・・・。
ただし、調査の方法は今年60歳になる人を対象にアンケートをしたというもので、アンケートで正確な数値が把握出来るのだろうかと感じます。
サラリーマン時代、勤めていたい会社では色々な調査会社にこのような調査を依頼していましたが、本当に調査しているのか?と思えるような結果がよく出てくるものでした。
家計調査はそのような民間の怪しい調査会社がするものではありませんが、自己申告によるため、何らかの偏りが出てもおかしくないものです。
一般的には自分はお金持ちだ!と回答する人は少ないので、支出は多め、収入は少なめになるように思います。
実態よりも収入や資産を多く申告して、税務署に目を付けられたくないものですから。
老後の生活費はいくら必要なのか
「金融庁の2,000万円不足問題に関して②」にも記載したように、老後に必要となる金額は人それぞれ違うものなので、これらの情報は参考として捉えるべきだと思います。
むしろ、これを期に本気になって自分の老後に必要な費用を試算してみるのが良いと思います。
大学受験を考えている高校生が、自分はどこの大学に行くことが出来るのだろうと考えた時、色々な模試を受けて自分のレベルを把握するでしょう。
模試を受けずに自分の学力の試算することなく、平均的にはこのレベルだろうから・・・とは考えないはずです。
必要な費用は人それぞれですので、それを知るためには模試を受けるのと同様に、試算をする労力が必要となるものです。