屋根の上に太陽光パネルを乗せて電気代を安くしている住宅は多くなっているのですが、一方で、太陽光発電の普及により電気代が高くなるという矛盾が生じています。
太陽の光はタダなので、普及すればするほど電気代が安くなるように思うのですが・・・。
再エネ促進賦課金について
電気料金の明細を見ると料金の内訳に「再エネ促進賦課金」というものがあります。
正しくは、再生可能エネルギー発電促進賦課金というもので、再生可能エネルギーの買取りに要する費用を負担しているものです。
色々な場所で巨大な太陽光発電のパネルを見かけますが、それらは固定価格買取制度によって発電した電気が20年間固定価格で買取ってもらえるものです。
買取価格は時期によって異なりますが、1kWh:30円以上のものが多いと思います。
一方、家庭の電気代として支払う料金は1kWh:20円台ぐらいですので、「再エネ促進賦課金」でこの差を埋めている状態です。
売値よりも高い値段で仕入れているため、後から「再エネ促進賦課金」という違った名目の料金で調整していることになります。
Ranpaは電気料金の約10%がこの「再エネ促進賦課金」になっているのですが、国民全体で考えればとても大きな負担増になっていると思います。
さらに「再エネ促進賦課金」は毎年値上げされ、今後も負担は増加する予定です。
よく分からずに良いと感じてしまうこと
太陽光発電は地球に優しくエコな発電と感じるものですが、実際には今の技術では費用対効果の悪い発電なのだと思います。
地球に優しくエコな発電というイメージが先行して、費用対効果の悪い部分が隠されているようにも思います。
日本ではハイブリッドカーが普及していますが、これも良く似た現象のように感じます。
ハイブリッドカーも地球に優しくエコな乗り物というイメージですが、実際には割高となることが殆どだと思います。
地球に優しくエコなモノは、経済合理性に適わなくても商品として成立する特殊な力があるのでしょう。
優れた営業マンは、大したことのない商品でも上手く説明して購入意欲を掻き立てるものですが、太陽光発電やハイブリッドカーも同じ部類のように思えます。
固定価格買取制度が終了しても
あまりにも国民の負担が高くなるので固定価格買取制度は終了となったのですが、過去の発電所においては約束の20年間は固定価格による買取が維持されます。
そのため、今後も当分は「再エネ促進賦課金」による負担が増加する予定です。
今後、少子高齢化によって税金や社会保険料が増加する中で、電気代まで増加するのは勘弁して欲しいというのが正直なところです。
老後2000万円問題で将来は厳しくなることが露見されたのですが、人口減少していけば1人あたりのインフラ整備費用が高くなり、電気代だけではなく水道代や高速代も高くなるところまで浸透されていないように思います。
「リタイア生活を左右するのは固定費ではないか」などに固定費の重要性を記載しましたが、よく分からないので良いと判断するのではなく、経済合理性に見合った判断によって厳しい時代を快適に生活しなくてはならないと思います。
かく言うRanpaもカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人などに投資しており、事業者側として固定価格買取制度の恩恵を受けているのですが・・・。