アーリーリタイアを決断する人
アーリーリタイアの決断は、給与収入が途絶えても生活できる見込みが立った時になるため、多くの場合は老後資金の試算も出来ている人になると思います。言い換えれば、自分が何歳まで生きるのかは分からなくても、長生きリスクのコントロールが出来たということでしょう。Ranpaの場合、45歳のアーリーリタイア計画は35歳からスタートをしました。詳細は後日記載するとして、多くの人は老後資金の試算をしていないので、漠然と定年まで働く感覚になってしまうのではないかと考えます。
アーリーリタイアとは、まず自分が生きていくための費用がどれだけ必要なのかを考え、あと何年経てばその費用を支払えるだけの資産を構築できるのか、試算をするところからスタートするものです。
ある人は65歳の定年まで働いても不足し、ある人は50歳まで働けば十分となります。それを自分に当てはめて、何歳まで働けば良いかを計算して、目標とするリタイア時期を設定します。
多くの人は働きすぎではないかと思う
自分が何歳まで生きるか分からないことや、資産が増えてもインフレになるかもしれないなど、多くの人は積極的に試算することなく、ただ漫然と働いているのではないでしょうか。
会社では、多くの業務に対して綿密な実行計画や投資効果が求められます。それを実現するために高額な報酬を支払って外部コンサルを入れ、現状の可視化や将来像の具体化を行なっています。それらの実行稟議に際しては、よく「スケジュールに問題がある」や、「○○のリスクに対応できていない」などの注文を付けられますが、彼らに、自分自身の生活について計画を立てているのか聞いてみたいものです。
働くことを、宗教や道徳的な美徳として「良いこと」と整理するのであればそれまでですが、生活のために働いているのであれば、必要以上に働くことにならないかを考えてみることは必要です。
そうすれば、Aさんは定年まで働きます。Bさんは55歳までとなります。Cさんは45歳と早めです。というような多様性が出てくるのではないでしょうか。
長生きリスクに備える方法
「長生きリスクに備える保険」についてのニュースが掲載されていました。中身を見ると90歳でも医療保険に加入できるようになったという内容でした。以前「生命保険料はいくら支払っている?」にも記載しましたが、Ranpaは医療保険には否定的な考えを持っています。保険商品は必ず保険会社が利益を出す仕組みになっているので、全体で見れば顧客側は必ず損をすることになります。そのため、最低限度必要とするものみに加入することが最善の選択です。
入院や手術をして医療保険で受取ることが出来る金額は、多くても数十万円程度ですが、高齢者になると毎月の支払う保険料は数万円になってしまいます。これは、1等10万円の宝くじを大量に買うようなもので、胴元が儲かる仕組みの宝くじに、10万円を目指して高額の費用を支払うことと同じです。損をする前提であれば、本当に必要な高額保障に限定して加入すべきではないでしょうか。
ニュースの内容にはありませんでしたが、生命保険の商品には終身年金というものがあり、死ぬまで年金が受け取れます。しかし、自分が早死にしてしまえば大損となり、長生きすれば得をするものです。こちらであれば、長生きリスクに備えるものとしての1つの解決手段になるものと思います。
公的年金も同様に終身年金になっています。以前「ねんきん定期便で受給できる年金額を確認しました」で記載しましたが、年金制度が継続される前提として、Ranpaの場合は現状までの支払いで、月10万円の年金を死ぬまで受け取ることができる予定です。公的年金も長生きリスクに備えるものとして、必要な解決手段と位置づけしています。ただし、少子高齢化により、本当に想定金額が支払われるのかが心配なところです。
これだけで十分というものはない
- 貯金や株式等:足りなくなったり余ったりする
- 終身年金:早死にすれば損する
- 公的年金:早死にすれば損する・制度継続が不安
長生きリスクに対して、どれか1つで十分なものがあれば良いですが、どれにもメリデメがあるため、それらを混合して準備するのが現状の解決策と考えています。
Ranpaの計画では、85歳から90歳までは貯金や株式等で生活できる計算をしています。公的年金は長生きするリスクへの対応として位置づけしています。公的年金の月に10万円では生活はできませんが、65歳以降も公的年金なしで貯金や株式等を取り崩して生活できるため、公的年金は、掛け捨ての長生きリスクの対応商品として整理しています。
いつまで生きるか分からない限り、死亡時にピッタリ資産を使い果たすことは出来ないと割り切ることが必要です。重要なのは余らせ過ぎないということです。
本当に働き続ける必要があるのか何度も試算をしていけば、会社でRanpaより年上の人の何人かは、働きすぎに該当するのではないかと思います。
本当に働き続ける必要があるのか何度も試算をしていけば、会社でRanpaより年上の人の何人かは、働きすぎに該当するのではないかと思います。