一応、低所得者への配慮として食料品は8%の税率を据え置くこととしていますが、低所得者でも食料品だけを購入しているものではないので影響はあります。
アーリーリタイアして低所得者の仲間入りをしましたので、増税が与える影響も気になったところです。
低所得者の負担が増えると言われる理由
以前「なぜアーリーリタイアをすれば得をするのか、資産家を例に・・」に、お金持ちは意外に税金を払っていないことを記載しました。
お金持ちは貯金や株式投資をして利息や配当をもらいますが、利息や配当にかかる税金は多くても少なくても同じ税率が適用されます。
日本で資産家といえばソフトバンクの孫正義やファーストリテイリングの柳井正をイメージしますが、彼らは自社株の2割程度を個人で保有する筆頭株主です。
そこから得られる配当金は孫正義が100億円程度、柳井正が80億円程度と言われ、収入は役員報酬よりも配当がメインです。
それほどの収入があっても累進課税されないのが、資本主義社会というところでしょうか。
以前「高齢でもバリバリ働く人の心境を知るため、資産家や政治家の年齢を調査」にも記載しましたが、配当は不労所得なので、それぐらいもらえるのなら働かなくても良いのではないかと思ってしまいますが・・・。
以前「高齢でもバリバリ働く人の心境を知るため、資産家や政治家の年齢を調査」にも記載しましたが、配当は不労所得なので、それぐらいもらえるのなら働かなくても良いのではないかと思ってしまいますが・・・。
リタイア生活に与える影響
Ranpaは月に20万円の支出を想定していますので、仮にその全額に増税が影響すると考えた場合、20万円×2%で4,000円の支出増となります。
ただ、支出の中には配慮いただく食料品の購入もあり、課税されない税金や社会保険料の支出もあるので、実際には大きな影響は無いと考えています。
2%の違いは小さいのに、これは8%、これは10%と考えてしまう手間が面倒になるように思います。
20%戻ってくるPayPayなどのQR決済を最大に活用していますが、この店は使えない、この店は使えると考える手間は面倒なことで、キャッシュレスによるポイント還元も出てくれば、買い物に頭を使わなければ損をしてしまうことになります。
2%の違いにコストをかけすぎ
サラリーマン時代は決済に関係する仕事をしていましたが、決済費用は意外にかかるもので、複雑になるほど大きくなるものです。
以前「【驚愕】ふるさと納税で返礼率60%!?南種子町」に記載しましたが、お金を右から左に動かすだけでも費用が発生しますので、意味無く複雑に動かせば生産性は悪化してしまいます。
消費税の軽減税率は海外でも実施されているようですが、その差はもっと大きいようです。
ドイツ:標準20%、食料品0%
フランス:標準20%、食料品5.5%
ドイツ:標準19%、食料品7%
税率に倍ぐらいの差があれば、低所得者の負担軽減効果は複雑化による増加コストに見合うかもしれませんが、2%の差であればコスト割れしそうに思えます。
サラリーマン時代の仕事には、売上を増加させる対応やコストを削減させる対応の他に、セキュリティアップの対応や法令対応がありました。
セキュリティアップや法令対応を頑張っても、利益は増えないのに労力とコストだけはかかるもので、今まさに日本全国で改元とともにそのような消費税率変更の対応が行なわれているのだと思います。
一律アップでも大きいのに2種類の税率となれば、かなりの対応コストなのだろうと思います。面倒なことになる前にリタイアして良かったと思います。
そもそも増税して大丈夫なんだろうか
2019年に入って景気の減速懸念が出ていますが、何とか維持するか悪化するかの瀬戸際のように思えます。
そもそも「株価から見たアベノミクスの成績(2017年)」に記載したように、Ranpaはアベノミクスをあまり評価していないのですが、ここで増税できるほど状況は良くはなく、保有しているリート価格は下がり、分配金も下がれば、リタイア生活に影響を及ぼします。
過去に消費税増税を延期した際、「世界経済が危機的状況に直面している」ことを理由としていましたが、延期時にそれほど悪い状況であったとも思えず、今回がそれほど良い状況にあるとも思えません。
とは言え、軽減策などは既に動き出しているので10月には増税すると思いますが、ソフトランディングでスタートしてもらいたいものです。