本当は、もっと多くの人がアーリーリタイア出来るはずなのに・・・と思います。
もちろんリタイアに必要な資金が無いから・・・というのもありますが、既に資金があるのに働き続ける人も多いのではないでしょうか。
例えば、上場企業の部長以上など、50歳を超えればリタイア出来る人の割合が殆どなのではないかと思うのです。
でも、実際はそうではありませんよね。
働き続けてしまう本質的な理由について考えてみます。
プロスペクト理論をあてはめる
投資家は合理性に欠ける動きをしてしまうのですが、これをプロスペクト理論で説明することがありますね。
人間は感覚的に儲かっている時は収益よりも損失を出さないことに注力するが、逆に損をしている時はそれを取り戻そうと大きなリスクを背負います。
株価が上がった時はまだ上がるかもしれないのに手早く利確する一方で、株価が下がった時は損失を確定させたくないので塩漬けにしたくなりますよね。
儲かっている時と損をしている時とでは、その金額の感じ方が違うため、動いた額が同じであっても異なる行動をしてしまいます。
合理性に欠けるのが人間
損失回避を意識しすぎると、既に確定した過去のコストよりも、将来発生するかもしれないコストを過大に評価してしまいませんか。
感情により計算方法が変化するという、合理性に欠けるのが人間ですね。
アーリーリタイアしたいと思っていても、すぐに実行する人は少ないはずです。
アーリーリタイアすれば自由な生活が出来るのかもしれませんが、現状維持でサラリーマンを続けていれば、将来発生するコストは小さくなるからでしょう。
アーリーリタイアに躊躇する人は、人間の特性として当然の行動なのだろうと思います。
意識しなければ不必要に働き続ける
感情の無い機械であれば常に正しく計算するのですが、人間の場合は違います。
合理性に欠ける判断をしているのに正しいと感じる・・・、そんなことがあり得ると意識しておくべきですよね。
正しいと思っていても、その判断が本当に正しいのか、他人にも評価してもらったり、数字や計算によって、その答え合わせをすることは必要でしょう。
合理性に欠ける判断によって、不必要に働き続けている人・・・、どれぐらいいるのだろうか。
合理性ではなく感情によって働き続けてしまうような気がします。
将来への備えについては、念には念を・・・ではなく、もしかすると腹八分目を意識するぐらいで良いのかもしれません。
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