幸福論から仕事を辞めることで幸せになるのか考えてみた

2017年12月29日金曜日

リタイア後の生活

幸福論という、幸福について哲学的に分析する考え方があります。ヒルティ、ラッセル、アランによるものが3大幸福論といわれています。幸福論をアーリーリタイア生活にあてはめて考えてみます。

ヒルティは仕事を重要としている

ヒルティは仕事をすることが、幸せになる重要な要素としています。困難を含む仕事に前向きに取組み、克服していくことが幸福に結びつくという考え方です。キリスト教に基づく思想家で、禁欲的な傾向があります。ウェーバーも禁欲による労働が資本主義を発展させたと主張しているように、人間社会の全体が幸福になるには、仕事をすることが必要なのかもしれません。

サラリーマンを辞めるという意味では、幸せの要素が欠けるように見えます。しかし、アーリーリタイアをしても、資産運用やネットビジネスなど、利益拡大を目指した取り組みを続ければ、信念に基づき困難を克服することになります。会社組織の中で働くことだけが仕事では無く、リタイアしてからも取組みを継続していくことが幸福になると言えるでしょう。


ラッセルは他社と接点を持てとしている

ラッセルは内向的に、被害妄想を持つことが不幸になるとしています。逆に、外向的になって好奇心を持ち、仕事や趣味に取り組むことで幸せになるとしています。つまり、何もせずに待ちの姿勢ではなく、外に目を向けて活動していくことにより、幸福は獲得されるものと主張しています。

アーリーリタイアすると会社の人との接点は少なくなり、内向的になりがちです。本当になにもせず、時間を消費するだけになれば、ラッセルの言うところの待ちの姿勢となり、幸せにはなれないことになります。

しかし、ラッセルは50年以上前の思想家で、当時の人との接点は、実際に人と会うことになると思います。現在の仕事は、メールやPCでの業務比率が増えて、職場はドロップインスペースという会社や、在宅勤務も増加しています。多様化する環境においては、アーリーリタイアして資産形成に取り組むことと、大きな違いがなくなりつつあると言えるのではないでしょうか。

アランは楽観的に考えて行動すべきとしている

アランは前向きに考えることで幸せになっていくと考えます。さらに、自然と楽観的に考えるのではなく、意識をして楽観的に考えることが必要であるとしています。つまり、前向きに考えて、努力して行動することが幸福につながるとしています。

ヒルティやラッセルと共通し、前向きな取組みをすることが重要ということです。それぞれ考え方やアプローチは異なりますが、アーリーリタイアして何もしない生活をしていると幸せにはなれないということでは共通しています。リタイア後も積極的かつ楽観的に活動していくことが重要ということになります。

お金に関する言われごと


  • 大金持ちは、慈善活動をしたがる。
  • 宝くじの1等を当てた人は、数年内に使い果たす。

それらに共通することは、内向的に待ちの姿勢では幸せにはなれないということではないでしょうか。

大金持ちは既に十分な資産を持っているが、それでも幸せになれないため慈善活動をする。逆に、貧乏な人でも幸せになる器がなければ、1等を当てても幸せになれない、ということだろうと思います。

アーリーリタイアしたあと、経済的な理由以外で不幸せにならないように、今のうちから考え方や行動について整理をしていきたいと思います。

自己紹介

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金融系に勤めるサラリーマンでしたが、早期割増退職金の制度を使って、45歳になった2018年10月末に会社を退職しました。 このブログは退職の1年前から記載を始め、アーリーリタイアを目指すサラリーマンの心境と、アーリーリタイア生活開始後の心境を記載するものです。 家族構成は子供なし、嫁と2人の生活です。
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