Ranpaとしては、単に防衛どうこうというより、島国で少子高齢化が進んでいる日本の経済にもっと注目して欲しいところです。
というのも、2018年度の防衛予算は5兆円以上もあります。予算全体では100兆円程度あるので5%程度かと思われますが、国債の発行や償還部分を考慮する必要があります。
実際の税収は60兆円弱ですので、税金の8.3%を防衛に使っていることになります。
海外との比較では
防衛費を諸外国と比較する場合、GDP比として対比されます。予算比では各国それぞれ予算の考え方が異なるので比較できないからです。
日本は予算の中に国債が25~30%含まれますが、発行していない国とは単純に比較できません。
日本は歴史の経緯もあり、防衛費はGDPの1%以内とするようにしています。これは諸外国との比較では高いほうではなく、ロシアは5%以上、アメリカでも3%以上もあります。
90年代後半から日本のGDPは横ばいですので、防衛費も90年代後半から増加していないことになります。
防衛費の内訳を見ると
アメリカからオスプレイやF-22、イージスアショアを購入するなどと聞きますが、防衛費の中では人件・食糧費の割合が高くて半分程も占めます。
日本は人件費が高いので、防衛費の中でも人件費の割合が高くなってしまいます。人件費の安い中国などと比較すれば、人件費以外の防衛予算は少ないものです。
そのため、今でもベトナム戦争で使われたF-4戦闘機が引退できずにいる状況になっています。
人件費が高ければ、より効率的に
予算をどれだけ効率的に使えるかは、各国の政治や行政の手腕によるところです。一般企業であれば、ROAやROEを高めるような考え方です。
支払われた税金を最大の効果を出すものに支出していかなければ、無駄な税金の支払となって、国民への還元が少なくなります。
「ふるさと納税の投資効果、奈半利町から到着しない + 佐賀県上峰町の黒毛和牛 切落し肉」にも記載しましたが、税金も投資と同じように、投資効果を高めなければ他国より劣後していくでしょう。
そのような背景で防衛費は・・
社会保障関連費が増加するなかで、北朝鮮や憲法9条関連もあり防衛費は増加しそうな状況にありますが、増加するにしても効率的に税金を投資するようにして欲しいですね。
トランプ大統領は防衛産業の営業もしているようですが、防衛費の増加とともに国内産業や経済も発展するような効率的な投資をしていくなどでしょうか。
今では、国内で戦車を作っても輸出することができず、納入先は自衛隊だけになっています。
そのため産業として防衛関連は裾野が狭く、スケールメリットを生かせない効率の悪い投資になっているのが現状ではないでしょうか。
政治や行政は、10年・20年先を考えて、人件費が高くて少子高齢社会である島国の特徴を生かした効率的な投資をしてくれないと、リタイア後の生活にも影響がでるじゃないかという気持ちになります。