働き続けるメリットとしては、収入があり安定した生活ができることや、職場での人間関係に入り、社会的な生活ができることであろうと思います。
逆に、働き続くことによるデメリット、つまり代償について考えてみます。
最大の代償は時間の提供
「アーリーリタイアの経済合理性について」にも記載しましたが、サラリーマンは、自分の限りある自由時間を犠牲にして、労働力を提供することにより対価を得ています。自由に出来る時間を犠牲にしなくてはならないことが、最大のデメリットでしょう。
ただ、気付かないところで、色々な代償を払っていないでしょうか。
- 行きたくもない親睦会に行って時間とお金を使うこと
- 仕事で使った交通費を会社に全額請求しないこと
- 仕事で使う知識のために自腹で書籍を購入すること
- とくに食べたくないランチを同僚と一緒に食べること・・など
時間の提供以外に、細々とした代償があるように思います。
健康面の犠牲はないか
工事現場での作業をされている方であれば、危険がともなう仕事もあります。
普通のサラリーマンであっても、忙しくて病院に行けないという経験はないでしょうか。
年に一回、法定の検診があるとは思いますが、少し体調が悪い程度で仕事を休める雰囲気ではないということも多いでしょう。
最近は猛暑で熱中症が急増しているようですが、屋外の仕事で体調を崩された人も多いのではないかと思います。
自分の体は自己管理が原則ですが、仕事という集まり・行いでは、独特の文化が形成され、仕事を優先すべきという集団心理が働きます。
多少のことで休むと、他の人に迷惑をかけるなど、暗黙の了解による文化が形成されます。
人事考課や昇格のためなど、自分の体が限界であっても、頑張ることにより評価されるという雰囲気もあります。
そのような環境により、肉体的にも精神的に病んでしまう代償もあります。
手遅れになるのは一部でしょうが
仕事の危険により労災が発生したり、精神的に病んで手遅れになってしまうようなケースは一部ではあると思いますが、それらは一定数発生してニュース等でも発表されます。
手遅れになるものは氷山の一角とすれば、ニュースにもならない程度の軽微なものは無数に発生しているのではないでしょうか。
もっと言えば、多くのサラリーマンは、程度の問題として多少でも、健康面を犠牲にして働いているということはないでしょうか。
炎天下での屋外での業務や、早朝出勤して日が変わるまで働くことが、健康に無関係とは思えません。
かく言うRanpaも、以前は日が変わるまで毎日会社で働いていましたが、それほど異常として感じることもなく、そこまで働かないと仕事が終わらないという正義感すらあったように思います。
本末転倒
昔、学生の頃に、1日作業をすれば8,000円貰えるという単発のバイトをしたことがあります。
電車で行くと往復千円以上かかるので、バイクで行ったところ、スピード違反か何かで捕まって、罰金1万円以上を支払うことになった記憶があります。
8,000円を貰うために、1万円以上の罰金を支払い、労働時間を提供するという本末転倒な出来事です。
サラリーマンの独特な文化においても、大なり小なり個を犠牲にして組織や義務感を優先させるところがあります。
それも、本末転倒となっていることに本人が気付かないことが厄介なところです。
人間として限りある時間を貰ったからには、悔いなく、後悔しない使い方を考えなくてはなりません。
自分が気付いていない、サラリーマン社会・人間社会という、マインドコントロールについても考えるべきだと思います。