消費税率アップの議論は長年されてきたので馴染み深いものですが、実際にアップされるとなると、新鮮なもののように感じてしまいます。
初めて3%の消費税が導入されたのは1989年4月のことで、30年も前のことです。
その後、1997年4月に5%へ引き上げとなりました。
その後、2014年4月に8%へ引き上げとなりました。
アーリーリタイアを考える40代の方であれば、何度か消費税の変更を経験されているとは思いますが、前回から5年ぶりの変更なので10月1日はどのような日となるのか気になります。
アーリーリタイア生活への影響
Ranpaは1ヵ月の生活費は20万円を想定しているので、増加する2%を単純に掛ければ4,000円となります。
食料品は8%になることや、税金や社会保険料には消費税が課されないことなどを考えれば、影響は3,000円/月ぐらいでしょうか。
これからずっと、1日に100円の税金を支払っていく計算になります。
リタイアした人にとって物価の上昇は敵ですが、消費税アップによって徐々に物価上昇として反映されてしまいます。
〇〇万円あれば老後は大丈夫・・・と計算したのに、物価の上昇によって足らなくなる可能性が出てきます。
公的年金においても、本来、年金額は物価上昇に比例するものでしたが、先日の年金財政検証の際にマクロ経済スライドをフル発動させて増加させない案が出ていました。
支出がどんどん増える将来
社会保障費や税金、物価と支出に関連するものが上昇していくなかで、収入となる年金は少なくなっていく・・・というのが現実的な将来像であろうと思います。
物価上昇に個人単位で対応できることは、保有資産の価値を物価上昇に比例させることぐらいでしょうか。
Ranpaは「リタイア生活の収入源、REITの状況 2019/9/15」に記載のように、リートへの投資をしているのですが、物価上昇への対応策とも考えています。
何歳まで生きるか・・・についても難しい問題ですが、物価はどれだけ上昇するか・・・についても答えの出せない難しい問題です。
それらは必要となるリタイア資産の金額に影響するもので、それなりの物価上昇は想定しつつ、想定以上に上昇した場合のコンチプランも必要になります。
2%引き上げの効果
消費税を1%引き上げれば国全体では2兆円以上の税収アップになるようです。
ただし、以前「消費税率アップがリタイア生活に与える影響」に記載したように、今回は軽減税率があるので徴税コストが高くなり、過去の引き上げよりも効率は悪くなるはずです。
ニュースなどでは「ポイント還元などの対応策により、前回のような駆け込み需要が発生していない」と報道されていますが、本当にそうでしょうか・・・。
前回の5%から8%に引き上げられた場合では率にすると1.6倍に増加しましたが、今回の引き上げは1.25倍に止まります。
確かに2%は大きいかもしれませんが、前回ほよりもインパクトは小さいように思えますし、悪化が普通となって麻痺しているようにも思えます。
その2%のために複雑な軽減税率を導入して非生産的な費用が発生し、これまでの消費税よりも費用対効果の悪いものとなってしまったように感じてしまいます。
「【驚愕】ふるさと納税で返礼率60%!?南種子町」に、ふるさと納税でも同様の記載をしましたが、せっかく支払われる税金なので効率良く使って欲しいものですね。