先日のブログ「金融資産に課税するのが難しい理由」が好評でしたので、また続編を記載します。
前回のブログでは、何故、利息や配当金は課税されるのに金融資産本体には課税されないのかについて、働いていた時の経験から思うことを記載しました。
不動産や金融資産を持っているのに非課税世帯になってしまうのは、ちょっと間違っているようにも感じますよね。
ただ、どれだけの資産を持っているか・・・は、現状では把握するのが難しいのだろうと思います。
イメージとしては
何故、利息や配当金は課税されるのに金融資産本体には課税されないのかについては、確定申告と年末調整の関係に似ていると思います。
勤務先でする年末調整は、会社が支払った給与に対し、報告した控除額等を差し引いて税額を算出します。
ただ、会社が支払った給与以外にも収入があれば、それも通算することとなるのですが、それは勤務先でする範疇ではなくなります。
年末調整は勤務先が把握している収入に対して計算するだけで、他と通算するのは難しく、これは金融資産も同様で、同一金融機関内での複数口座の通算すら難しいです。
通算の難しさ
利息や配当金が発生すれば、金融機関ではその利息や配当金に対して一律の税率を掛けて控除しているだけですから、年末調整と同様に他と通算することはしていません。
顧客の資産を通算する必要がある場合、同姓同名・同一生年月日の名寄せをし、同一人が無いことを確認すれば名寄せは完了ですが、意外に同一人がいることも多いのです。
その場合、漢字が違えば完了ですが、漢字も同一という別人がいますので、次に住所(住所変更していない可能性があるので100%の信用はできない)、筆跡、直近の申し出履歴・・・等、細かく調べて推測します。
最後は直接本人に別人であるかを確認することもありますね。
マイナンバーが普及すれば
仮に、マイナンバーが普及して各金融機関の口座に紐付けが終了したなら、このような面倒な名寄せ作業はいらなくなるのでしょう。
機械が勝手に通算してくれるので、仕事の効率は高まりますし、課税においても確定申告は不要になるのかもしれません。
ただ、健康保険とマイナンバーを紐付けるだけでも大問題となっていますので、簡単には進まないのだろうと感じます。
そんなこともあり、不動産や金融資産をもっている人まで含んでしまう非課税世帯を使わざるを得ない・・・ということであろうと想像します。
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