サラリーマン川柳は、第一生命が20年近く前から続けている企画ですが、今回その入選100句が発表されたものでした。
サラリーマン時代は気にもしませんでしたが、リタイアすると読んでみようかという気持ちになりました。
サラリーマン時代は気にもしませんでしたが、リタイアすると読んでみようかという気持ちになりました。
働いていた頃を思い出す
名前のとおりサラリーマンの気持ちを表したものですが、主な分類としては、会社のことと、家族環境のことが題材になっています。
内容としては、恐らくサラリーマンといっても年配の方が多いように思いますが、リタイア生活をしてから見ると、働いていた頃を思い出させてくれます。
多くのサラリーマンがこのようなことを感じているのだなぁ・・と。
気になるキーワード
サラリーマン川柳の入選100句に一通り目を通したのは今回が初めてですが、見ていると気になるキーワードが幾つかありました。
- 効率
- 会議
- AI
- 再雇用
- 在宅(テレワーク)
それぞれ、入選100句に複数回の出現があったキーワードです。
サラリーマン時代、非営業部門では生産性の向上がミッションでしたが、効率を良くするための、効率の悪い手続きが行なわれていました。
川柳にもそのようなことが多く表現されています。
会社の規模が大きくなれば仕事のための仕事が増えて、何をするにも面倒な手続きが必要となり、さらにそれは中身よりも見せ方が重要になって、うんざりしたものです。
方針稟議や、実行稟議、費用決裁など、厳しいスケジュールの中でそれらの手続きに時間を費やし、決裁の結果は「可」に決まっていても、色々な注文が付いてさらに時間を使うことになります。
今から思い出すと、仕事のための仕事は本当に嫌なものでした。
アーリーリタイアは会社の仕事が嫌なので始めたものではありませんが、そのような仕事から解放されて本当に良かったと思います。
雇用環境の変化の波
AIや、再雇用、在宅(テレワーク)などのキーワードには、雇用環境の変化を感じられます。
サラリーマン時代、金融機関はいち早くAIが取って代わる業種と言われ、AIについても少々関係することはありましたが、まだ多くの人はAIとアルゴリズムの違いがあやふやで、まだまだという感じでした。
単なる自動化ではなくAIが仕事をするには、膨大なアナログ情報のデータ化やそれを利用する周辺システムの準備が必要で、中途半場な規模ではベネフィットが出ないものと思っていました。
しかし、サラリーマン川柳にも表現されるようになっているものだと・・・。
また、再雇用や在宅(テレワーク)についても、大きな変革期であることを感じます。
過去10年を思い出すと定年延長やダイバーシティなど、雇用の多様化という名の給料削減策が広まり、再雇用や在宅(テレワーク)も一般化してきたものだと。
サラリーマン時代は、優秀(と言われる)な社員は年を取っても優遇され、それ以外の社員は役職定年などを理由に降格させられ、それを見てみぬふりする社会であってように思えます。
アーリーリタイアして、そんな不合理な社会から抜け出すことができたんだなと、改めて感じます。
<参考ブログ>
とは言え、懐かしく思えるサラリーマン
このように、サラリーマンの悲哀を表現するサラリーマン川柳を見ていると、サラリーマン時代のマイナス面を思い出させてくれます。
一方で、まだサラリーマンを辞めて3ヶ月弱ですが、良かった頃を懐かしく思えることも事実です。
サラリーマン川柳は、思いで補正されたサラリーマン時代の記憶を修正するという意味では、面白い材料になるものだと感じました。
会社に行かなくなれば、会社での嫌なことは忘れ、良かったことだけが記憶に残るようになってくるものです。