このうち海外リートはiDeCoによる投資なので、分配金の受取りはありません。
リタイア資産でリートに投資することに否定的な見解もありますが、Ranpaとしては条件付で今後も投資額を拡大する予定です。
改めてリタイア資産でリートに投資するメリデメを考えてみます。
リタイア資産ならではの持たざるリスク
リタイア資産の特徴は、運用をすればある程度のリターンが得られる規模になっているということであろうと思います。仮に殆ど利息の無い預金に預けた場合、運用すれば得られたであろう収益は10年・20年も経てばかなり大きいものになるはずです。
運用にはリスクがあるので単純に運用した方が良いとは言えないのですが、長期的に見て株価や物価が上昇するのであれば、運用しないリスクもあると考えます。
ただし、投資による元本の毀損はアーリーリタイアの失敗となるため、もたざるリスクを回避する程度の安全運用を目指すことが前提になります。
リートに投資するメリット①
リートの良い点は幾つかありますが、Ranpaとしては以下をメリットと捉えています。
1つ目は、一般的な事業会社とは違い不動産事業のみをしているので理解しやすいことです。
一般的な事業会社であれば色々な分野への投資をしているので、外部から理解することは難しく、想定外のところで大きな収益が出たり、またはその逆があったりします。
同種の会社で比較するにも、同種なだけで中身は違う部分が大きいため、比較して出た数値が正しいとも限りません。
サラリーマン時代、勤めていた会社に対する外部機関からの評価結果を見る度に、評価している人はどの程度まで理解しているのだろうと思っていました。
会社全体の経営側にならなければ、社員であっても勤めている会社の実態は把握しにくいものだと思います。
その点でリートは中身の把握がしやすく、他のリートとの比較もしやすいので、一般的な事業会社よりもリスクの評価をし易いことがメリットです。
リートに投資するメリット②
2つ目は、分配金率が高くて安定している点です。
当然、金利上昇などすれば分配金は低下するのですが、それはそれでリートに投資するメリット①のとおり把握出来る範囲だと整理します。
長期の運用ではこの点はとても重要で、リート価格が下がっても時間が解消してくれることがリートの特徴になると思います。
一般の事業会社であれば、そのまま無配となって再浮上しない可能性も高いのですが、リートの場合は下がっても分配金が支払われ続けることが大きな違いでしょう。
2007年のリート指数が史上最高値となった時との比較においても、配当金を含めたリート指数であれば2007年よりも20%以上のプラスになっており、時間が解消してくれた結果になっています。
リタイア資産はリスクを取って短期的な運用益を目指すものではなく、もたざるリスクを回避する程度の安全運用を目指すものと考えれば運用し易いものかもしれません。
参考ブログ:リタイア資産をリートに投資する理由
リートに投資するデメリット
とは言え、リートは景気に敏感な資産なので地価の下落や空室率が上昇すればリート価格は下落し、金利が上昇すれば分配金は下がります。
しかし何と言っても、2008年のニューシティ・レジデンス投資法人のようにリートも破綻することを意識しておく必要があります。
リーマンショックにおいても他のリートは生き残り、現在に至るまで分配金を支払い続けていますが、破綻してしまえば時間も解消してくれなくなります。
リート価格の下落は時間が解消してくれるものとして割り切れば、時間でも解消できないリートの破綻を避けることが最終的に重要なことであろうと思います。
「【祝】リート指数2,000ポイント越え」にも記載のとおり、今のところラッキーなことに、投資額よりも価格は上昇して約70万円の分配金をもらっていますが、この間のプラスも下落すれば無くなってしまう可能性は十分にあると今から想定します。
あの破綻時の恐怖を実感したことを経て、そのうちマイナスは解消されるだろうと楽観的に考えることが出来るようになりました。